CMS導入にかかる費用は、開設するWebサイトや企業ホームページの規模によって大きく変動します。
本記事では、CMS導入にかかる費用の目安を、小規模サイト・中規模サイト・大規模サイトに分けてご紹介する他、CMSの種類や人件費・外注費などCMS導入の費用を決定する要素の相場も解説します。
また、CMSの導入・運用にかかる費用を抑えるポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
CMSを導入する方法は主に2種類あります。
CMS導入にかかる費用はWebサイトの規模によって変動します。具体的な目安は、次の通りです。
ページ数が増えるほどデザインや設計、ディレクションなどの工数も増えるため、比例して費用が上がります。
Webサイトの規模以外にCMS導入の費用に大きく影響する要素は、CMSの種類と外注費です。それぞれ解説します。
CMSの主な種類と導入費用の目安は次の通りです。
オープンソース型とは、プログラムのソースコードが公開されているタイプのCMSです。オープンソース型の代表例にあげられるのがWordPressで、誰でも無料で使用できます。
ただし、本格的な運用やカスタマイズには専門知識が求められます。社内にWebサイトの設計・運用のスキルを持った人材がいる場合は、オープンソース型が最も費用を抑えられるでしょう。
パッケージ型とは、ベンダーが独自開発したCMSで、自社のサーバーにインストールして使用します。
なかでも、クラウド型は近年の主流となっており、開発費がかからないため導入費用を抑制できる点がメリットです。基本的な機能であれば無料プランで対応できる場合もあります。ただし、パッケージ型は既に開発済みであるため、デザインや仕様の細かなカスタマイズが難しいことがある点がデメリットです。
フルスクラッチ型は、顧客の要望に応じてオーダーメイドで開発するCMSです。一から開発するため最も費用がかかりますが、自社のニーズに合わせて細かく仕様、デザイン、機能を調整できます。
導入・運用費用を抑えたい場合は、クラウドサービスのパッケージ型がおすすめです。
CMSの種類やクラウド型の詳細は、次の記事で解説していますので、あわせて参考にしてください。
CMSの導入・構築には、次の専門知識を持つ人材が必要です。
CMSの導入・構築は、外部の制作会社に委託することも可能です。ただし、外注範囲が広くなるほど費用は高くなります。
また、制作会社により値段も異なるため、費用を抑えたい場合は、複数の会社を比較したうえで外注する業務内容を細かく検討することが大切です。
CMSの導入に際しては、次の費用が必要です。
Web制作会社に依頼する場合の費用相場は、10万円~50万円程度です。
「要件定義」で検討する内容は次の通りです。
これらの要件を社内で明確にしておけば、Web制作会社に依頼する場合でも、CMS開発会社の導入支援を受けるうえでも、要件の取捨選択がしやすくなり費用を削減できます。
要件定義が曖昧なままでは、後から修正が発生して追加費用がかかる可能性があるため、注意が必要です。
Web制作会社に依頼する場合の費用相場は、30万円~100万円程度です。
「設計」で検討する内容は次の通りです。
この工程にかかる費用は、Web制作会社などに外注するか、自社で対応するかによって変わります。自社で設計する場合は、費用を削減できます。
Web制作会社にCMSの導入・実装を依頼する場合の費用相場は、40万円~300万円程度です。
「導入・実装」段階では、「要件定義」や「設計」に基づいて、次の内容を検討します。
実装する機能が少ないほど、実装費用を抑えられます。なお、要件定義時点でWebサイトの目的を明確にすることで必要な機能を絞り込めるため、導入・実装にかかる費用も抑えられます。
CMSを導入した後も、安定した運用を維持するためのランニングコストが発生します。具体的には、次の費用がかかります。
サーバー費用は、レンタルサーバーを利用する場合と自社でサーバーを構築する場合で費用が変動します。
レンタルサーバーの利用料金相場は月額1,000円前後で、通信量に応じて料金が変動します。
一方、自社でサーバーを購入・構築する場合の相場は、50万~300万円程度です。さらに、自社サーバーの運用・保守を外注する場合は、構築費用の10~15%程度がかかります。
また、独自ドメインの登録に100~2,000円程度、更新時には1,000~4,000円程度必要です。
セキュリティ対策費は外注の有無や対策範囲によって変動し、無料~月額数万円が相場となります。
特に、クラウド型のCMSはインターネット上で運用されるため、外部からの不正アクセスやデータ改ざんのリスク対策が必要です。セキュリティ対策にともない、次の費用が発生します。
WordPressなどのオープンソース型CMSは、サイバー攻撃の対象になりやすいため、システムやプラグインのアップデートなどのセキュリティ対策を定期的に行うことが重要です。
サポート・メンテナンスの費用相場は、月額数千円~数万円程度です。有料CMSでは、サポート・メンテナンス費用が料金に含まれていることもあります。
なお、サポートやメンテナンスを自社で内製化する場合は、費用を軽減できます。
ここでは、CMS導入・運用にかかる費用を抑えるための3つのポイントを解説します。
CMS導入費用を抑えるポイントは、自社で対応可能な部分を内製化することです。
内製化にあたっては、次の3点を明確にします。
コンテンツ制作の外注には、1記事あたり数万~十数万円かかるため、一般的には、記事コンテンツの文章や画像の準備、制作が内製化されます。ただし、社内にリソースがない場合には外注を検討するのも良いでしょう。
HubSpotのContent Hubは、AI搭載でコンテンツの制作業務を大幅に効率化できるツールです。CRM(顧客関係管理)システムを基盤としており、マーケティング施策を自動化できるMarketing Hubと連携させれば、顧客のニーズに合わせてパーソナライズ化されたコンテンツを制作できます。無料プランからお試しいただけるので、コンテンツ制作の内製化にぜひお役立てください。
世界的に主流で無料で利用できるオープンソース型のWordPressを活用するのも、費用削減に効果的です。
WordPressを利用すれば、サーバーのレンタル料やドメイン費、社内の人件費以外の運用費用がかからず、制作会社に依頼する場合でも、他のCMSに比べて安く制作してもらえる点がメリットです。
一方で、前述したようにセキュリティ対策が必要となり、プラグイン(機能拡張プログラム)のアップデートなどの保守・運用には、知見が求められます。ただし、WordPressの運用・保守を外注すると費用がかかるため、部に自社に対応できる人材がいない場合は、ベンダーが保守・運用を行っているパッケージ型のCMSを選ぶと良いでしょう。
なお、前述したHubSpotのContent Hubは、WordPressとも連携が可能です。
制作会社に依頼する際は、複数社に相見積もりを依頼しましょう。CMS構築や運用、コンテンツ制作などにかかる値段や費用の他、制作の得意分野などが異なるためです。
同じ内容を依頼しても、料金設定が異なるケースもあるため、必ず相見積もりを取るようにしてください。
CMSの導入は、構築するWebサイトの規模によってかかる費用が異なります。制作会社に依頼すると、小規模サイトでは約30万円~、大規模サイトでは500万円以上になるケースもあるため、運用開始後のランニングコストも考慮して予算を決定することが大切です。
最も費用を抑えるには、WordPressなどの無料で使用できるオープンソース型のCMSを利用すると良いでしょう。ただし、この場合はWordPressの運用・保守を自社で行う必要がある点に注意が必要です。専門知識を持った人材が社内にいない場合は、ベンダーが提供しているパッケージ型CMSの導入をおすすめします。
なお、パッケージ型CMSには、さまざまな種類があるため、本記事を参考に自社のニーズや予算に合った適切な製品を選びましょう。
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