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CMS(コンテンツマネジメントシステム)とは、企業の公式サイトやオウンドメディアなど、Webサイトの構築・更新・運用に必要な機能が統合されたシステムです。自社でもWebサイトを持ちたいと考えた場合、大規模サイトや特殊なサイトを除いて、現在はCMSを使用して構築することが一般的です。
本記事では、CMSの概要や主な機能、導入するメリットを解説します。導入する際の注意点や成功事例も解説するので参考にしてください。
本来、Webサイトを構築する場合は、HTML/CSS/JavaScriptなどを用いてページを1つずつ制作する必要があります。テキストの修正や画像の差し替えを行う際にも、ソースコードを編集しなければならず、専門知識が求められるケースが一般的です。また、ページ数が増えるほど更新作業も複雑になり、制作会社やエンジニアへの依頼が必要になります。
一方で、CMSを活用してWebサイトを構築すると、プログラミングの知識がなくてもWebページを作成・更新できるようになります。CMS内には画像やテキスト、各ページのテンプレートなどが用意されており、それらを組み合わせてページを出力するイメージです。WordやPowerPointに近い感覚で操作できる製品も多く、専門部署でなくても運用しやすい点が特徴です。
上の画像は、代表的なCMSであるWordPressの実際の編集画面です。記事コンテンツであれば、タイトルや見出し、本文さえ用意しておけば、コピー&ペーストやドラッグ&ドロップという簡単な操作のみでページを作成できます。
また、CMSではデザインテンプレートを共通化できるため、複数人で更新してもサイト全体の統一感を維持しやすくなります。更新頻度の高いWebサイトの運営や、オウンドメディアでのコラム発信はCMSによって効率化できるため、多くの企業で導入されています。
2026年5月現在、世の中のWebサイトのうち約70.5%がCMSを用いて作られています。また、全CMSのうち、WordPressが約59.5%のシェアを占めています。(出典:W3Techs)
CMSの主な機能は、次の6つです。
CMSの主な機能についての詳細は、次の記事も参考にしてください。
CMSでは、あらかじめ用意されたテーマやテンプレートを活用しながら、Webサイト全体の構成を設計できます。例えば、コーポレートサイト、オウンドメディア、採用サイト、ECサイトなど、サイトの目的に応じたレイアウトや導線設計を行える点が特徴です。
また、ページごとにデザインをゼロから作成する必要がないため、サイト全体の統一感を維持しながら効率的にページを追加できます。問い合わせ導線やCTA(行動喚起)も共通化しやすく、ユーザーにとって分かりやすいWebサイトを構築できます。
さらに、CMSによってはドラッグ&ドロップ形式でページ構成を調整できるものもあり、専門知識がなくてもサイト改善やレイアウト変更を進めることが可能です。
ほとんどのCMSには、「エディタ」と呼ばれるコンテンツ編集機能が搭載されています。
エディタ画面は、Microsoft WordやGoogle ドキュメントのように文章を書き込めるようになっており、記述した内容がそのまま公開ページに反映される仕組みです。
「一部の文字だけ太字やアンダーラインで装飾したい」と思ったとき、本来であればHTMLタグを用いて編集しなければなりませんが、CMSでは文書作成ソフトのように編集できます。画像や動画も、エディタ画面上で追加でき、それがそのまま実際のページに反映されます。
このように、画面上で行った編集がそのまま反映される仕組みをWYSIWYG(What You See Is What You Get)と呼びます。なお、あえてHTMLタグを直接編集することも可能であり、その場合はより細かな調整ができます。
CMSには、あらかじめ設定しておいた日時にページを公開できる予約投稿機能も搭載されています。手動でページを公開する場合に比べて、配信漏れや配信日時のズレといったミスを防げるのがメリットです。
その他に、編集履歴の保存・復元、サイトデザインの編集、画像やテンプレートの管理機能なども備わっています。ブログ機能やニュース機能など、発信したい情報にあわせてコンテンツの種類を変えられる点もCMSの特徴です。
ユーザー管理機能とは、メンバーの権限設定や操作履歴の記録など、複数のアカウントで共同編集を行える機能です。
CMSを使ってオウンドメディアや企業ブログを運営する際は、ディレクターやエディタ、ライターなどの多数のスタッフが管理画面にアクセスします。そのため、共同作業によってコンテンツの消失や内容の書き換えなど、思わぬトラブルの発生が少なくありません。
重要なコンテンツの編集権限を特定のユーザーのみに付与したり、ログイン状況や操作履歴から責任の所在を明確にしたりすることで、不要なトラブルを回避できます。
CMSによっては承認フローを管理できる機能を搭載するものもあり、チェック体制をスムーズかつ確実に構築できます。
CMSを使ったWebサイト運用には、SEOやLPO(ランディングページ最適化)、メルマガ配信といった施策が必要なことから、CMSにも幅広いマーケティング機能が搭載されています。
訪問したユーザーの属性や行動履歴を検証できるアクセス解析機能や、SEOに必要な機能を詰め込んだワンパッケージツール、SNS連携、ランディングページの分析につながるLPO機能、過去の問い合わせをまとめたFAQ作成機能などが代表的です。ショッピングカートの設置や会員向けのページ作成などの機能もあります。
CMSは、ブログ型やオンラインショップ型など、製品それぞれに得意分野があります。あらかじめ必要な機能を洗い出し、自社に合うCMSを選択しましょう。
プラグインとは、CMSの機能を拡張するためのプログラムです。プラグインを活用すれば、決済機能の追加や多言語対応など、自社のWebサイトを自由自在にカスタマイズできます。
WordPressには60,000件以上の無料プラグインが登録されています。無料にもかかわらず性能の高いものが多く、工夫次第で豊富な機能を備えたWebサイトを作成可能です。例えば、SEO機能を包括したワンパッケージツール、セキュリティツール、フォーム入力、コンテンツ編集の拡張、画像編集などがあります。
ECサイトとは、eコマース(電子商取引)を可能にするWebサイトのことです。CMSには、ShopifyやEC-CUBE 、カラーミーショップなどECサイトの構築に特化したものがあります。Webサイトで商品やサービスを販売したい場合は、ECサイト向け機能がついたCMSを選ぶと良いでしょう。
ECサイトに必須となるのは、次の機能です。
こうした機能が搭載されているCMSなら、モール型ECサイトに依存したり、外部の決済サービスを利用したりせずにECサイトを運営できます。
なお、プラグインをインストールすれば、WordPressでもECサイトを構築できます。
CMSを導入するメリットは、次の通りです。
CMSにはWebサイトのベースとなるテンプレートが豊富に用意されているため、専門知識がなくてもWebサイトを作成可能です。
また、専門知識がない担当者であってもWebサイトを更新して、容易に情報発信できます。制作会社に更新作業を依頼する必要がなくなるため、外注コストの削減やスピーディーな情報発信につながります。
Webサイトの作成までは制作会社に依頼し、更新は内製化することも可能です。
CMSを導入すれば、コンテンツを更新しやすくなる点もメリットです。テンプレートがあらかじめ用意されているのでHTML/CSSを一から書く必要はなく、テキストや画像を用意すればすぐに更新できます。
また、CMSはインターネット環境とWebブラウザさえあれば、場所や時間を問わずに利用できます。スマートフォンから利用できるCMSを活用すると、新しいコンテンツやアイデアをひらめいたタイミングで作業できるため、更新頻度も増えるでしょう。
CMSが登場する以前は、1人の担当者のみでWebサイトを更新するのが一般的でしたが、CMSの登場により、複数のアカウントで共同編集が可能になりました。
CMSを利用すれば、部門ごとに必要なアクセス権限を与えて、社内の各部門で自由に情報発信を行うなどの、Webサイト運営の分業化が可能になります。
リンク切れとは、コンテンツ内に貼られているリンクの遷移先にアクセスできない状態のことです。主な原因に、遷移先ページの閉鎖や移転、URLの変更などがあり、コンテンツを定期的に更新していないとリンク切れが起こりやすくなります。
CMSには、リンク切れを簡単に発見できる機能やプラグインがあります。早いタイミングでリンク切れを把握できれば、ユーザビリティの低下を最小限に抑えられるでしょう。
なお、リンク切れに対しては、404ページを用意してユーザーが離脱するのを防ぎ、サイト内回遊を促すことも有効です。
サイトデザインを作成する際に、テンプレートを活用できるのもCMSのメリットです。
プロのWebデザイナーが作成したテンプレートのなかから好みのデザインを選ぶだけで、手間なく美しいWebサイトを構築可能です。設定したテンプレートのデザインはサイト全体に反映されるため、意識しなくても統一感が生まれます。
CMSによってはカスタマイズして自分好みのデザインを選択できるものもあり、一から全体を構築するよりも容易にデザインを整えられます。
デザインのテンプレートを利用すれば、簡単な操作だけでレイアウトや仕様を細かく調整できます。
プレビュー画面を見ながらデザイン変更をしたりドラッグ&ドロップの直感的な操作で文字の大きさやボタンの配置を変えたりできるCMSもあります。
現在提供されているCMS製品の多くには、パソコンやスマートフォン、タブレットなど複数のデバイスで利用できるWebページを作成できる、マルチデバイス対応機能が標準搭載されています。
パソコン用とスマートフォン用のページを別々に自動生成する機能や、すべてのデバイス向けのWebページを一括更新する機能などが代表的です。
公開したWebページの検索順位が上がるかどうかはコンテンツの品質次第であり、CMSを導入すれば必ずSEO効果が高まるわけではありません。しかし、そもそもCMSの構造はSEOとの親和性が高くなっています。
例えば、CMSには関連性のあるページ同士を紐づけやすい性質があるため、検索ロボット(クローラ)がサイト全体を回遊しやすくなります。さらに、 WordPressではサイトマップの作成や更新を容易に行えるため、検索エンジンにサイトの構造を伝えやすく、結果的にSEO効果の向上につながります。
CMS活用のメリットは、次の記事でもご紹介しているので、あわせて参考にしてください。
CMSには、大きく分けてオープンソース型と独自開発型(オンプレミス・クラウド)があります。近年では、用途に特化したECサイト向けCMSや、フロントエンドと分離して利用するヘッドレスCMSなども増えています。
主な違いは、次の表の通りです。
|
CMSの種類 |
カスタマイズ性 |
導入・運用のしやすさ |
サーバー管理 |
主な用途 |
向いている企業 |
|
オープンソース型 |
高い |
比較的容易 |
自社対応が必要 |
コーポレートサイト、ブログ、オウンドメディア |
自由度を重視したい企業 |
|
独自開発型(オンプレミス) |
非常に高い |
専門知識が必要 |
自社管理 |
大規模Webサイト、基幹システム連携 |
セキュリティ要件が厳しい大企業 |
|
独自開発型(クラウド) |
中程度 |
導入しやすい |
ベンダー管理 |
コーポレートサイト、マーケティング運用 |
専任担当者が少ない企業 |
|
ECサイト向けCMS |
EC機能に特化 |
比較的容易 |
サービスによる |
ECサイト、ネットショップ |
EC運営を重視する企業 |
|
ヘッドレスCMS |
非常に高い |
開発知識が必要 |
構成による |
アプリ連携、多チャネル配信 |
DXや大規模配信を行う企業 |
オープンソース型CMSとは、ソースコードが一般公開されているCMSのことです。ソースコードが公開されているため誰でも開発に参加できる点が大きな特徴です。オープンソース型の代表的なCMSに、WordPressがあげられます。
オープンソース型のCMSでは、Webサイトの基盤となるテーマやテンプレート、重要な拡張機能であるプラグインがさまざまな企業・個人によって開発され、利用できるようになっています。そのため、自由度の高いWebサイト設計が可能です。
独自開発型CMSとは、開発ベンダーが独自に設計し、サービスとして提供しているCMSのことです。ベンダー自身がサポートを行っており、安心して利用できる点が大きなメリットです。
オンプレミス型は、独自開発型のうち、自社で用意したサーバーに自社独自のCMSを構築するものを指します。大規模なWebサイトを構築したい場合に適しているものの、現在は利用が少なくなっています。
独自開発型CMSのうち、オンプレミス型に変わり増えているのが、クラウド経由でサービスを利用できるクラウド型のCMSです。
オンラインストレージやGoogle ドキュメントなどのように、サービスを契約すればベンダーの環境でWebサイトを作成でき、容易に運用できます。
ECサイトやマーケティング向けの機能に特化したものや、操作性が高く初心者でも簡単にWebページを作成できるものなど、ベンダーによって特色のあるCMSが提供されています。
ECサイト向けCMSとは、商品管理や決済機能、在庫管理、会員管理など、ネットショップ運営に必要な機能を備えたCMSです。
通常のCMSでもEC機能を追加できる場合がありますが、ECサイト向けCMSでは、購入フローや商品ページ設計などがあらかじめ最適化されている点が特徴です。短期間でECサイトを立ち上げやすく、運営効率を高めやすいメリットがあります。
一方で、一般的なコーポレートサイト向けCMSと比べると、デザインや機能の自由度に制限があるケースもあります。
ヘッドレスCMSとは、コンテンツ管理機能とWebサイトの表示部分(フロントエンド)が分離されたCMSです。
従来のCMSでは、コンテンツ管理からページ表示までを一体で行うのが一般的でした。一方ヘッドレスCMSでは、APIを通じてコンテンツを配信する仕組みになっており、Webサイトだけでなく、スマートフォンアプリやデジタルサイネージなど複数の媒体へ同じコンテンツを展開できます。
柔軟性が高く、近年のDX推進やオムニチャネル対応との相性が良い一方で、構築には専門的な開発知識が必要です。
CMSの種類は次の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
ここでは、一般的なCMS導入・移行の流れを紹介します。
まず重要なのが、「なぜCMSを導入・移行するのか」を明確にすることです。
例えば、「更新作業を効率化したい」「SEO・AEOを強化したい」「複数部署でコンテンツを管理したい」など、企業によって目的は異なります。目的が曖昧なまま進めると、必要な機能や運用体制が定まらず、導入後に「使いにくい」「期待した効果が得られない」といった問題につながる可能性があります。
現在のWebサイト運用における課題を整理し、CMS導入によって実現したいことを具体化することが重要です。
目的を整理した後は、どの種類のCMSを導入するのかを検討します。
CMSには、オープンソース型、クラウド型、ヘッドレスCMSなどさまざまな種類があり、それぞれ特徴や得意分野が異なります。また、新規構築なのか、既存サイトからの移行なのかによっても、必要な作業は変わります。
例えば、既存サイトをそのまま移行する場合は、URL構造やSEO評価を維持できるかも重要なポイントです。現在の運用体制や将来的な拡張性も考慮しながら、適切なCMSと移行方法を選定します。
実務上では、この時点でWeb制作会社や広告代理店、CMSベンダーなどからWebサイト構築・移行のパートナーを選定し、専門的な知識や経験を頼りながら進めていくことが現実的です。
CMSの方向性が決まったら、具体的な要件定義を行います。
要件定義では、「どのような機能が必要か」「誰が更新するのか」「どのような承認フローにするのか」など、Webサイト運用に必要な条件を整理します。加えて、セキュリティや表示速度、サーバー環境などの非機能要件も重要です。
要件定義が不十分だと、導入後に追加開発や運用トラブルが発生しやすくなるため、事前に関係部署との認識をそろえておくことが重要です。整理した要件をもとに、自社に適したCMSを比較・選定していきます。
CMSの選定後は、Webサイトのデザイン制作を進めます。
コーポレートサイトやオウンドメディア、ECサイトなど、サイトの目的によって必要なデザインや導線は異なります。ユーザーが情報を探しやすい構成になっているか、問い合わせや資料請求につながりやすい導線になっているかなども重要なポイントです。
また、CMSではテンプレート化されたページ設計を行うことが多いため、更新しやすさや運用効率も考慮しながらデザインを設計します。
デザインが完成した後は、CMS環境の設計・開発を行います。
この段階では、テンプレート実装や管理画面設定、権限設計、プラグイン導入などを進めます。必要に応じて、フォーム機能や会員機能、外部システム連携などを開発するケースもあります。
また、複数人で運用する場合は、承認フローや編集権限の整理も重要です。実際の運用を想定しながら設計することで、導入後の運用負荷を軽減できます。
CMS環境が整ったら、既存コンテンツの登録・移行を行います。
既存サイトから移行する場合は、記事や画像だけでなく、タイトルタグやメタ情報、URL構造なども整理する必要があります。特にSEOを重視する場合は、リダイレクト設定やURL変更の影響確認が重要です。
また、古い情報や不要なページを整理することで、サイト全体の品質向上につながるケースもあります。
単純にデータを移すだけでなく、「どのコンテンツを残すべきか」を見直す機会として活用するとよいでしょう。
CMSは、導入して終わりではありません。
公開後も、コンテンツ更新やSEO改善、アクセス解析、セキュリティアップデートなど、継続的な運用が必要です。特に、更新ルールや担当者体制が整っていないと、次第に情報が古くなり、Webサイトが活用されなくなるケースもあります。
CMSの導入効果を最大化するためには、定期的な改善やコンテンツ更新を継続し、Webサイトを運用していくことが重要です。
近年のCMSは、単なるWebサイト管理ツールではなく、AIを活用したマーケティング基盤として進化しています。
従来は「ページを作成・更新すること」がCMSの主な役割でしたが、現在では、コンテンツ企画やSEO支援、顧客データとの連携まで含めて活用できるCMSが増えています。特に、生成AIやAI検索の普及によって、コンテンツ戦略そのものを見直す企業も増えています。
生成AIやAI検索サービスの普及によって、Webコンテンツの作り方にも変化が生まれています。
従来のSEOでは、検索結果で上位表示を狙うことが重要視されていました。一方で近年は、AIがユーザーの質問に対して回答を生成するケースが増えており、AIに引用・参照されやすいコンテンツ設計が重要になっています。この考え方が「AEO(Answer Engine Optimization)」です。
AEOでは、FAQ形式の整理や、結論を分かりやすく記載する構成、専門性・信頼性を担保した情報設計などが求められます。AI搭載CMSの中には、SEOだけでなくAEOを意識したコンテンツ制作を支援する機能を備えているものもあります。
まずは、自社が属する業界でAI検索上の露出がどう変化しているかを把握したい場合は、無料の「AEO Sensor」で業界全体のトレンドを確認できます。
その上で自社ブランドの現状をスコアで診断したい場合は、「AI Search Grader」もあわせてご活用ください。
AI搭載CMSでは、生成AIを活用したコンテンツ制作支援も進んでいます。
例えば、記事タイトルの提案や構成案の生成、本文ドラフト作成、要約生成などをAIが支援することで、コンテンツ制作の効率化につながります。これまで時間がかかっていた記事制作やLP作成も、短時間で進めやすくなっています。
また、AIによって過去コンテンツや顧客データを分析し、関連性の高いテーマを提案する機能を持つCMSもあります。
単なる文章生成だけでなく、コンテンツ戦略全体を支援する役割が期待されています。
AI搭載CMSでは、CRMとの連携によって、コンテンツ配信から顧客育成までを一元的に管理できるケースも増えています。
例えば、資料請求や問い合わせ履歴、閲覧ページなどの情報をCRM側で蓄積し、そのデータをもとにユーザーごとに最適なコンテンツを表示するといった活用が可能です。単に記事を公開するだけでなく、「どのコンテンツが商談や問い合わせにつながったか」を分析しながら改善を進められます。
さらに、AIエージェントを活用することで、閲覧履歴や行動データに応じたメール配信やコンテンツ提案なども自動化しやすくなっています。CMSは、Webサイト管理ツールから、マーケティングや顧客育成を支えるプラットフォームへと進化しています。
当社HubSpotが提供しているContent Hubでも、AI搭載のコンテンツ作成ツールにより、コンテンツの作成・管理を高度に行えるようになっています。詳しいことは、以下ページをご覧ください。
CMSを導入する際は、次の点に注意してください。
CMSを活用すると専門知識がなくても高品質なWebサイトを作成でき、継続的に更新作業を行えますが、運用するには社内で担当者を確保しなければなりません。
Webサイトの構築・運用にあたり、社内のマーケティング部門やIT部門に人員の余裕がない場合は、制作会社に外注するケースも少なくありません。
社内リソースによってはWebサイトの構築・運用の完全内製化は難しいかもしれません。しかし、構築や運用を外注して更新作業を内製化すれば、すべてを外注するよりもコストを削減できるため、Webサイトのローンチ後でも検討する価値はあるでしょう。
CMSでは豊富なテーマ(テンプレート)が用意されており、多くの場合はこれらを用いてWebサイトを作成します。しかし、既存のテーマの多くは、細かいデザイン調整ができない点に注意が必要です。
なお、制作会社に依頼する場合はテーマをベースに自社の要望をしっかり反映してくれることもあります。
先述の通り、CMSは大きく分けて、「オープンソース型」と「独自開発型」の2つがあります。このうちオープンソース型はセキュリティリスクが指摘されています。
オープンソース型はソースコードが一般公開されているため、悪意のある攻撃者から脆弱性を突かれやすいためです。また、オープンソース型の代表例であるWordPressは利用者が多く、攻撃者にとってメリットが大きいことも要因です。
CMSを利用する際はセキュリティリスクについて理解し、外部ツールも使用して相応のセキュリティ対策を行いましょう。
CMSのセキュリティについては、次の記事にて詳しく解説しています。
CMSはテーマをもとにWebサイトを構築できるため、導入そのものは難しくありません。ただし、先述の通り、制作会社に依頼してCMSを使用せずに一から独自のWebサイトを構築する場合は、多大なコストが必要です。
一方で、 CMSを使用せず構築したWebサイトが既にあり、更新性を高めるためにCMS環境へ移行する場合は、専門的な技術が必要となり費用もかかります。
無料で利用できるオープンソース型CMSを導入すれば、コストを抑えることが可能です。ただし、自社の状況やニーズにより適した高度なカスタマイズを行う場合、追加の開発費用がかかる点に注意が必要です。追加の開発費用はおよそ数十万程度で、大規模な開発では1,000万円かかるケースもあります。
また、無料のテンプレートやテーマのデザインには制約が多く、カスタマイズの自由度が低いケースがあります。有料テンプレートを利用したり、Web制作会社にオリジナルのデザインを実装してもらったりする場合は追加のコストが必要です。
クラウド型CMSではコンテンツがCMS上に保存され、ローカルに残らない点に注意が必要です。誤ってデータを消してしまったり、ハッキングされてログインできなくなったりした場合は、データを失う可能性があります。
こうしたケースに備えて、定期的にバックアップを取ってローカルにバックアップを取っておくことが重要です。
成功事例を参考にすると、スムーズにCMSを導入できます。ここでは、次の3社の事例をご紹介します。
カラクリ株式会社は、CS(カスタマーサポート)業務のデジタル化推進SaaSをシリーズで提供しており、大手企業向けのAIチャットボット「KARAKURI chatbot」は国内トップクラスのシェアを誇ります。
AI技術は進化のスピードが早く、同社では1週間で複数のサービスが開発されることも珍しくありません。そのため、新サービスの開発に伴う説明資料の作成、イベント開催、サービスサイトの開設・更新などをマーケティング担当者2名が行っており、慢性的な人材不足が課題でした。
そこで、HubSpotツールを導入しました。具体的には、マーケティング業務を自動化できるMarketing Hub、営業活動を効率化できるSales Hub、カスタマーサービス向けのService Hub、CMS機能を搭載した Content Hub、さらにこれらの基盤となるCRMプラットフォームも活用しました。同社では元々WordPressを使用していましたが、Content Hubに搭載されたCMSの連携機能によってコンテンツの制作・更新を効率化できるようになりました。
直感的に操作できるため現場にも受け入れられやすく、導入以前よりスムーズにマーケティング業務を遂行できるようにもなっています。コンタクト別に収集・計測した顧客データも活用して、顧客へより良い価値を提供できるよう施策を展開しています。
アルー株式会社は、 企業向けの人材育成研修や、企業の海外での事業展開をサポートしている企業です。同社は新規顧客創出と見込み客との接点を増やすために、デジタルマーケティング部を立ち上げ、顧客に有益なコンテンツを提供して見込み客の創出を図るコンテンツマーケティングを実施しはじめました。
しかし、担当者がデジタルマーケティング部以外の業務を兼務するなど、リソース不足のためにコンテンツ制作に時間がかかり、また、人材採用もスムーズに行えず、スケジュールが遅延してしまいます。そのため、WordPressを導入していたものの、1ページの制作に2~3週間かかるなどコンテンツを増やせず、十分な流入増加を実現できていませんでした。
そこで、サイト制作未経験者でも更新・編集ができるようになれば、よりスピーディーにコンテンツを制作できると考え、クラウド型のCMSを導入しました。
導入後はスピーディーにコンテンツを制作できるようになり、1年間で約800のコンテンツの制作・改善が実現しました。さらに、デジタルマーケティング部の人員を増やすことができ、より効果的なサイト運営が可能になっています。
ページ作成工数が大幅削減!ferret Oneで構築したリード獲得環境とは
株式会社巴商会は、高圧ガスの専門商社として、ガス設備の設計・施工、高圧ガスの販売、高圧ガスの製造、産業用ガス・液体窒素などを取り扱う企業です。
水素エネルギー事業を展開するにあたり、コーポレートサイトには自社の概要が掲載されているのみで十分なコンテンツ量がなく、詳細な実績や取り組み内容をまとめられていない点が課題でした。
そこで、 CMSを導入して、訪問者に、より詳しく商品・サービス・実績を知ってもらえるサイトへと改善した結果、問い合わせが2倍に増加しました。また、サイトで詳細な取り組み内容を言及していることもあり、問い合わせ内容がより具体的になるなどの効果が現れています。
問い合わせ内容がより具体的に!事業部サイトの立ち上げで実績・サービスの詳細を訴求|CMS「Blue Monkey」
CMSについてよくある質問をまとめましたので、導入検討の参考にしてください。
可能です。HTML/CSS/JavaScriptなどを用いて、一からWebサイトを構築する方法があります。
ただし、ページの追加や画像変更のたびにソースコードを編集する必要があり、専門知識が求められます。更新作業も複雑になりやすいため、現在では多くの企業がCMSを活用してWebサイトを構築・運用しています。
CMSの大きな特徴のひとつが、専門知識がなくても更新しやすい点です。
多くのCMSには、WordやGoogle ドキュメントのように操作できるエディタ機能が搭載されており、テキスト入力や画像追加を直感的に行えます。ドラッグ&ドロップ形式でページを編集できるCMSもあり、マーケティング担当者や広報担当者でも更新しやすくなっています。
WordPressは代表的なオープンソース型CMSであり、自由度やカスタマイズ性の高さが特徴です。プラグインも豊富で、幅広いWebサイトに対応できます。
一方、クラウド型CMSは、ベンダーが提供する環境を利用するため、サーバー管理やアップデート対応を任せられる点が特徴です。導入や運用が比較的容易で、初心者でも扱いやすい製品が多くあります。
CMSを導入しただけで検索順位が上がるわけではありませんが、SEOの環境を整えやすいことは間違いありません。
例えば、サイトマップ作成、内部リンク管理、メタ情報設定、モバイル対応などを効率的に行えるCMSが多くあります。また、更新頻度を高めやすいため、継続的なコンテンツ発信にもつながります。
近年のAI搭載CMSでは、記事タイトルの提案や本文ドラフト生成、SEO・AEO支援、顧客データ分析などを行えるものが増えています。
さらに、CRMと連携することで、閲覧履歴や問い合わせ履歴に応じて最適なコンテンツを表示したり、メール配信を自動化したりすることも可能です。単なるWebサイト管理だけでなく、マーケティングや顧客育成まで含めて活用できる点が特徴です。
CMS(コンテンツマネジメントシステム)は、専門知識がなくてもWebサイトを構築・運用しやすくなる仕組みであり、現在では多くの企業サイトやオウンドメディアで活用されています。また、近年ではAIやCRM連携によって、単なるWebサイト管理ツールからマーケティングや顧客醸成を支えるプラットフォームへと進化しています。
CMSを導入するメリットは以下のとおりです。
一方、注意点として以下も挙げられます。
CMSを導入・移行する際は、以下ポイントを確認しましょう。
本記事で解説した内容を参考に、自社に合ったCMS導入・活用を進め、より効果的なWebサイト運営を目指してください。
HubSpotのContent Hubは、Webサイトの構築、コンテンツの作成・編集・更新が行えるCMSです。アナリティクスやHubSpotの他のツールとの連携など、マーケティング関連機能も充実しており、無料から始められるので、CMSの導入をお考えの方はぜひ導入をご検討ください。
HubSpotの無料のCMS(コンテンツ マネジメント システム)ソフトウェアを使用して自社のウェブサイトを構築し、トラフィックの促進、リードの創出、収益の拡大に役立てましょう。
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