WordPressでWebサイトを構築する際に欠かせないのがテーマの活用です。WordPressには数多くのテーマが用意されています。これらを利用すれば、自社の目的や用途に適したデザインやUI/UXが考慮されたWebサイトを、簡単に構築できます。
しかし、数あるテーマのなかから、どのように自社に合うテーマを選ぶべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。本記事では、WordPressのおすすめテーマを、無料と有料に分けて8つ紹介します。
WordPressのテーマとは、サイトのデザインと構造を定義するテンプレートやスタイルシートの集合体を指します。デザインやレイアウトがあらかじめ整えられており、なかには業界・業種やWebサイトの用途に合わせて作られたテーマもあります。
テーマを利用すれば、デザイン技術がなくても、適切なレイアウトや読みやすいフォントなどのデザイン品質が確保されたサイトを構築できます。また、ゼロから作成する必要がないため、制作を効率よく進められるでしょう。
WordPressのテーマは、無料のものと有料のものがあります。
テーマを利用する主なメリットは以下のとおりです。
1つずつ説明していきます。
テーマを利用する大きなメリットは、CSSやHTMLといったコーディングの知識がなくても、Webサイトを構築できる点です。テーマの設定画面でレイアウトを選択したり、ページの編集画面でテキストや画像を設定したりするだけで、簡単にサイトを作成できます。
Webサイトの用途や業界・業種に合わせて作られたテーマや、最近のトレンドを取り入れたテーマなど、豊富な選択肢から好みのデザインを選べます。何もないところからデザインを考える必要がなく、コストを抑えつつ短期間でWebサイトを構築できます。
テーマによっては見た目としてのデザイン性だけでなく、訪問者がストレスなくサイトを回遊して情報収集ができるように、わかりやすい操作性を意識したUI/UXの設計が施されているものも多数あります。
テーマの選択時には、できる限りデモサイトを実際に操作して、自社のユーザーにとってわかりやすい設計になっているか確認するようにしましょう。
Webサイトを構築する際は、PCやスマートフォン、タブレットなどさまざまなデバイスへの対応が必要です。WordPressのテーマのなかには、初期設定でレスポンシブデザイン(画面のサイズに合わせて適切に表示を調整する機能)に対応しているものがあります。
WordPressテーマのなかにはSEOを考慮して設計されたテーマがあるため、SEOに不慣れな方でも一定レベルのSEO対策ができる点もメリットの一つです。
以下はWordPressテーマに組み込まれているSEO対策機能の一例です。
WordPressのテーマには以下のようなデメリットもあります。
多くのテーマは特定の機能とデザインで構築されています。提供されている機能やデザイン以外のカスタマイズを行うには、HTMLやCCSのコーディングの知識が必要です。テーマを選ぶ際には、想定しているWebサイトに必要な機能やデザインが備わっているかを、デモサイトや製品ページにて事前に確認しましょう。
WordPressでは、Webサイトに追加機能を実装するプラグインが多数存在します。一部のテーマでは特定のプラグインとの互換性に問題が生じることもあるため、テーマとの互換性を事前に確認することをおすすめします。
テーマのなかには古いバージョンのまま提供されているものがあります。新たに見つかったセキュリティリスクに対応したアップデートが行われているテーマを選びましょう。セキュリティリスクに対する修正が行われていないテーマを使用すると、サイトの脆弱性からトラブルが発生する可能性があります。
無料と有料テーマにはどのような違いがあるのでしょうか。ここではそれぞれの大まかな傾向を解説します。
無料テーマの多くはWordPressの公式テーマとして提供されており、品質やセキュリティの基準を満たしています。
一方で、無料テーマの多くはデザインや機能がシンプルであり、コーディングを行わない前提の場合、特定のレイアウト変更ができないなど、カスタマイズの自由度が限られています。無料テーマのなかにはサポートが提供されていないものもあり、不明点や問題が生じた際には自分で解決しなければなりません。
無料のWordPressテーマであっても、Webサイトを開設するために必要な独自ドメインやサーバーは有料となるため、注意しましょう。独自ドメインやサーバーについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
有料テーマのメリットはさまざまなカスタマイズが可能で、無料テーマと比較するとデザインや機能を細かく設定できるテーマが多い点にあります。また、独自の機能やプラグインが提供されている場合もあり、複雑なサイトを構築しやすいのも特徴です。
サポート面でも無料テーマより充実しているケースが多く見られます。有料テーマの多くは開発者によるサポートが提供されており、設定方法や不明点を質問できるほか、日本語に対応しているテーマも多数存在します。
一方で、構造やスタイルシートの設定が複雑になることもあるため、高度なスキルが求められる場合もあります。
日本語に対応しているおすすめの無料テーマを紹介します。日本語対応の無料テーマは数が限られますが、なかでも以下の3つのテーマは機能性やデザイン性に優れています。
LIQUIDは、レスポンシブデザインに対応したWordPress公式テーマです。無料ながら、WordPress公式のサポート(有償)を受けられます。
直感的な編集・カスタマイズを行えるほか、Bootstrap4に対応しており、レイアウトの変更やボタン・メニューの部品の配置が簡単にできます。
Cocoonは、シンプルなデザインが特徴のテーマです。ページ高速化やモバイル対応といった機能を備え、SEOに強い特徴があります。ブログのデザインを高めるための吹き出し機能やテンプレート機能、ランキング機能が用意されており、企業ブログとしての活用もおすすめです。
LIQUIDと同様に、レスポンシブデザインに対応しており、PCやスマートフォン、タブレットでも問題なくサイトを閲覧できます。
Xeoryはメディアコンサルティング業を行う「バズ部」が提供しているテーマです。サイト型の「Xeory Extension」と、ブログ型の「Xeory Base」の2種類が用意されており、用途に応じて使い分けができます。
コンテンツマーケティングでの活用を想定し、ソーシャルメディア連携やコンバージョンの管理、SEO対策などが充実している点が特徴です。
続いて、日本語に対応しているおすすめの有料テーマを5つ紹介します。WordPressの公式サイトでも有料テーマは掲載されていますが、英語版がほとんどです。日本語対応の有料テーマを探す場合は「TCD」というサイトを利用するとよいでしょう。
GENESISは、企業規模を問わず利用できるテーマで、企業サイト向けの機能が多数用意されています。たとえば、企業サイトに必須となる会社概要や事業案内ページは、すでにデザインされたものをそのまま利用可能です。ニュースページやブログの機能も備わっており、情報発信にも活用できます。
メッセージ性を高められるように設計されている点も特徴です。トップページは、自社のキャッチコピーを目立たせたデザインになっています。
BEYONDは、ビジネスにおいて説得力を増す「数字」の伝達を重視しているテーマです。数字を目立たせて表示したり、チャートやグラフで可視化したりする機能を備えています。これらの機能を利用すれば、導入企業数や満足度評価、売上高の数字を、訪問者にわかりやすく伝えられるでしょう。
そのほか、自社製品を紹介するサービスページや導入事例のコンテンツも制作しやすい設計となっています。
FAKEは、トップページのインパクトを高めたいサイトに適しています。個性的なデザインが特徴で、動画や画像のスライドショーといった、さまざまな表示パターンを搭載しています。表現の幅が広がり、サイトをより魅力的に見せられます。
他サイトとの差異化を図りやすいため、ベンチャー企業をはじめ、これから知名度を高めていきたい企業におすすめです。
Muumは、マーケティング目的のWebサイトに適したテーマです。インプレッション(広告を含んだ表示回数)やコンバージョン率(訪問者のうち何人が問い合わせや商品購入に至ったか)を計測できる機能を備えています。ランディングページ向けテンプレートも豊富です。
デザイン面にも力を入れており、画像にマウスを重ねると色や見た目が変化するホバーアクションやアイキャッチなど、細部にまでこだわりが感じられます。
MAGは、ブログやオウンドメディアのアクセスアップを主な目的としたテーマです。記事をスムーズに読み進められるよう、余白を意識したシンプルなデザインが特徴です。
また、サイトの訪問者が、他の記事を読むといった行動を自然に起こせるようなサイト構成になっており、記事に配置する広告の管理機能も充実しています。
WordPressのテーマを利用すれば、デザイン性と機能性に優れたサイトを簡単に構築できます。作成するサイトの種類によって適したテーマは異なるため、選ぶ際は、目的を事前に明らかにすることが大切です。
サイト構築にかける予算やセキュリティリスクも考慮して、適したテーマを選ぶようにしましょう。
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