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顧客ライフサイクルとは?各段階の詳細とマネジメント方法の例を解説

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顧客ライフサイクルとは、潜在客が企業の商品やサービスを認知し、購入に至ってブランドのファンになるまでの一連のプロセスのことです。

ライフサイクルステージ基礎ガイド

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マーケティング・営業・サービス部門間連携を強化する方法

企業側の視点に立つと、潜在客を惹きつけて信頼関係を築き、満足してもらうためのプロセスになります。顧客ライフサイクルを意識した施策を立案することで、リピーターが増える効果が期待できます。

本記事では、顧客ライフサイクルの意味や段階ごとの詳細、ユーザーと信頼関係を築くためのマネジメント方法について解説します。リピーターを効果的に増やし、中長期的に売上を安定させたいとお考えのマーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

顧客ライフサイクルとは

顧客ライフサイクルとは

顧客ライフサイクルとは、潜在客が自社の商品やサービスを認知してから購入に至り、リピートするまでの一連のプロセスのことです。企業側の視点に立つと、潜在客を惹きつけ、信頼関係を築き、満足してもらうというプロセスになります。

潜在客や見込み客のニーズは、購買プロセスのどの段階にいるかによって変化します。そのため、企業は各段階における潜在客や見込み客のニーズを見極め、適切にアプローチする必要があります。

例えば、商品を認知したばかりの見込み客と、一度購入したことがある既存顧客とでは、有効なアプローチ方法が異なります。各段階で相手が必要とする情報を提供したり、疑問を解消したりすることで、商品・サービスの購入やロイヤルティの向上に近づくでしょう。
 

顧客ライフサイクルにおける段階

顧客ライフサイクルには、次の6つの段階があります。

  1. 認知
  2. 信頼関係構築(エンゲージ)
  3. 評価
  4. 購入
  5. 定着
  6. 顧客ロイヤルティの維持・向上

それぞれ見ていきましょう。
 

1. 認知

潜在客が商品やサービスに初めて接し、存在を認識する段階です。広告出稿などを通じて商品やサービスの存在を消費者に知ってもらい、関心を引くことが目的となります。

この段階では、ターゲットの年齢層や属性に応じたチャネルを活用すると効果的です。例えば、ターゲットが10代~30代であれば、動画コンテンツを作成してInstagramやTikTokなどの媒体で発信するなどの方法が考えられます。ターゲットが高齢者層であれば、テレビや新聞、ラジオ、雑誌などのメディアが有効でしょう。
 

2. 信頼関係構築(エンゲージ)

見込み客が商品やサービスに関心を持ち、より詳細な情報を求めたり、企業やブランドとの関係を築いたりする段階です。

Webでリーチしやすいターゲット層であれば、SNSやWebサイトなどを通じたアプローチが可能です。具体的には、Webコンテンツによる情報提供やInstagram、XなどのSNSでの発信などがあげられます。

高齢者層をターゲットとする場合は、デジタルメディアに加えて、折り込みチラシや新聞広告、フリーペーパーなどの紙媒体をうまく活用しましょう。
 

3. 評価

見込み客が商品やサービスを評価し、購入するかどうか判断する段階です。購入者のレビューや口コミなどを参考に比較検討したうえで、購入の意思決定を行います。

この段階では、商品・サービスの導入事例集や体験動画のように、購入後の体験がイメージできる情報提供が有効です。

また、顧客と企業の信頼関係を意味する「顧客エンゲージメント」を高めると、競合他社に対して優位性が生まれ、自社の商品やサービスを選んでもらいやすくなります。

 

4. 購入

見込み客が自社の顧客となり、商品やサービスを実際に購入する段階です。ここでは、「顧客がどのような購買体験をしたか」が重要になります。購買体験の満足度が、ブランドに対する好意や信頼感に直結するためです。

例えば、ネットショッピングでページの表示速度が遅かったり、購入までの入力項目が多かったりして、購入を止めてしまった経験がある方もいるでしょう。利用したい決済手段がなかったことで、購入に至らなかった見込み客がいるかもしれません。

ユーザー視点で購入に必要なステップを細かく分析し、最適な購買体験を提供することを心がけましょう。
 

5. 定着

顧客が商品やサービスを継続して利用し、定期的な購買パターンを形成する段階です。ここでは、企業やブランドに信頼感を持ってもらい、継続的な関係を築くことを目指します。特に、カスタマーサポートやアフターサービスの充実が、顧客の定着に寄与します。

具体的には、サポート窓口の設置やチャットサポートの導入など、顧客のサポート体制を充実させる方法が考えられるでしょう。また、メルマガなどを活用して顧客とのコンタクトを継続することも大切です。特典やプロモーション情報を定期的に提供すると、次に購買の機会が訪れたときにブランドを想起してもらいやすくなります。
 

6. 顧客ロイヤルティの維持・向上

顧客が企業やブランドのファンになり、口コミや知人への紹介などで推薦を行う段階です。会員特典や割引などを通じて、顧客の信頼を生み、維持することが目的となります。顧客ロイヤルティを高めることで、長期的なビジネスの成功にもつながるでしょう。
 

顧客ライフサイクルマネジメントの方法

顧客ライフサイクルマネジメントとは、ユーザーが企業との信頼関係を築くまでの過程全体を組織的に管理する方法のことです。ここでは、顧客ライフサイクルマネジメントの例を3つ紹介します。

  • パーソナライズ化した提案をする
  • ユーザー行動を分析する
  • リピーターを増やす施策を実行する
     

パーソナライズ化した提案をする

顧客を特定の属性や行動に基づいてグループに分類し、それぞれに合った提案や情報提供を行います。年齢や性別、購買履歴、興味関心などによってセグメントを分け、相手のニーズに合わせてパーソナライズされた提案を行うと効果的です。

 

ユーザー行動を分析する

顧客データの分析を通じて、ユーザーの行動や嗜好を理解しましょう。Webサイトのアクセスログや購買履歴を調べ、顧客の行動パターンを分析します。そこからニーズを拾い上げ、コンテンツ作成や商品の改善、新商品開発などに活かします。その際に、MA(マーケティングオートメーション)ツールなどの自動化ツールを使用すると、効率的に顧客とのコミュニケーションをはかることが可能です。

 

リピーターを増やす施策を実行する

顧客が定期的に購入し、ファンになってくれるようなキャンペーンの展開も、顧客ライフサイクルマネジメントの手法のひとつです。リピート購入促進の施策には、会員特典や割引を提供する方法があります。例えば、2回目の購入が10%割引になるクーポンを配布するなど、再購入を促す内容にすると効果的です。

また、顧客のニーズに合わせた新商品の情報や悩みを解決できるコンテンツを提供する方法も良いでしょう。顧客と定期的な接点を持つことで、ブランドを想起してもらいやすくなり、リピート購入につながります
 

顧客ライフサイクルマネジメントを成功させるためのポイント

ここでは、顧客ライフサイクルマネジメント成功のために重要なポイントを3つ紹介します。

  • ユーザーを理解する
  • 顧客フィードバックを反映する
  • ツールを活用する
     

ユーザーを理解する

ユーザーを理解することは、顧客ライフサイクルマネジメントを実施するにあたって重要なポイントです。ユーザーの行動や好みを把握することで、ニーズに沿った商品・サービスの提供や属性に合ったアプローチが可能になります。

また、ユーザーの行動パターンの把握は、マーケティング戦略の策定にも欠かせません。ユーザーを本質的に理解することは、マーケティングの大きなテーマである顧客体験や顧客満足度の向上につながるためです。
 

顧客フィードバックを反映する

顧客からのフィードバックやレビューは、商品やサービスの改善に役立ちます。

フィードバックを積極的に収集するための方法には、アンケートやレビューサイト、ソーシャルメディアなどがあります。フィードバックを定期的に収集することが、商品やサービスの品質向上につながるでしょう。また、定量データと定性データを両方収集し、傾向を検証するのがポイントです。
 

ツールを活用する

顧客ライフサイクルマネジメントを成功させるためには、MA(マーケティングオートメーション)ツールやCRM(顧客関係管理)ツールなどの活用が有効です。

MAツールは、マーケティングデータの分析や顧客のセグメント化、アプローチの最適化などに役立ちます。CRMツールは、顧客情報を一元管理することを目的としており、部門を越えて最新の顧客情報を共有できます。

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顧客ライフサイクルを理解して成果を最大化しよう

ユーザーが自社の商品やサービスを認知してから購入に至り、リピートするまでの流れを理解することは、営業やマーケティング活動に欠かせません。顧客のニーズや行動パターンを理解し、それに基づいた戦略を展開することが成功への近道です。ユーザーの求めるサービスを把握して改善を繰り返し、成果を最大化しましょう。

 

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