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インバウンド
マーケティングとは

インバウンドマーケティングとは、価値あるコンテンツと顧客それぞれに合わせた体験を創出し、相手を惹きつけるビジネス手法です。望まれないコンテンツでオーディエンスの邪魔をしかねないアウトバウンドマーケティングとは異なり、インバウンドマーケティングでは、オーディエンスにとって望ましい形で信頼関係を構築しながら、オーディエンスが現在抱えている問題を解決できます。

インバウンド手法とは

インバウンド手法とは、消費者、プロスペクト、顧客との間に有意義で長続きする関係を作り上げ、組織の成長につなげる手法です。インバウンド手法で大切なことは、相手の意図を汲み取り、支援を提供しつつ、バイヤージャーニーのあらゆる段階を共に歩みながら目的の達成をサポートすることです。

なぜなら、顧客の成功が自社の成功につながるからです。

インバウンド手法の実践は、次の3つの方法で行います。

  1. Attract(惹きつける):有益なコンテンツや対話を通じてオーディエンスを惹きつけ、頼りになるアドバイザーとしての自社の存在感を高めます。
  2. Engage(信頼関係を築く):相手の課題や目標に合わせた情報やソリューションの提供によって、取引の成約の可能性を高めます。 
  3. Delight(満足させる):購入した製品やサービスを使って顧客が目標を達成できるように、必要な支援を行います。 

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そして、ビジネス目標を達成できた顧客がその成功体験を周囲に共有し、新しいプロスペクトが自社に惹きつけられるというループがひとりでに回転し始め、弾みが生まれ、勢いがついていきます。インバウンド手法がフライホイールの強力な基盤になるのは、まさにこの仕組みがあるからです。

フライホイールとは

フライホイールとは、優れた顧客体験を最優先で提供することによって組織に勢いがもたらされる様子を表す、HubSpotが採用するビジネスモデルです。

 

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顧客を獲得し定着させる戦略に投資することで、フライホイールを回転させ、勢いを生むことができます。これがフライホイールの「推力」です。

一方、フライホイールのスピードを低下させるすべての要因は「摩擦」と呼ばれます。顧客のストレスを引き起こす最大の摩擦は、部門間での顧客の引き継ぎで発生することが多いため、部門間の連携や円滑なコミュニケーションがフライホイールの回転を持続させるための鍵になります。

インバウンド手法によって組織のフライホイールを回している場合、Attract、Engage、Delightの各段階で、マーケティング、営業、カスタマーサービスの各部門が推力を加え、摩擦を解消することができます。すべての部門が、フライホイールの摩擦を取り除く役割も担っているということです。

たとえば、Attractの段階では、ブログの投稿やイベントの実施、有料広告の運用など、基本的にはマーケティング部門が最も大きな役割を果たします。しかし、営業部門がソーシャルセリングを実施したり、カスタマーサービス部門が既存顧客からのリファーラルを促したりすることでも、フライホイールに推力を加えることができます。

十分な数の顧客を獲得し、信頼関係を築いて満足させることができたら、今度は顧客自身が組織を宣伝し、新しい顧客を呼び寄せて、フライホイールを回し続けてくれます。やがて、顧客獲得にコストをかけ続けなくても、フライホイールのおかげで成長できるようになります。

それでは、インバウンドマーケティング戦略について、もう少し詳しく説明しましょう。

インバウンドマーケティング戦略

インバウンドマーケティング戦略を活用すれば、ターゲットオーディエンスの方から企業に近づいてくることを促し、効果的なマーケティングを行うことができます。以下では、フライホイールの回転を維持し自社ビジネスを成長させるために必要な、Attract、Engage、Delightというインバウンド手法の各段階における具体的な戦略を説明します。

Attract段階の戦略

ターゲットオーディエンスやバイヤーペルソナを惹きつけるためのインバウンド戦略は、コンテンツの作成や開発が中心となります。

オーディエンスにアプローチする最初の手段として、ブログ記事、コンテンツオファー、ソーシャルメディア投稿など、価値を提供するコンテンツを作成し公開します。具体的には、製品の使い方に関するガイド、自社ソリューションが課題解決にどう役立つかについての情報、顧客の推薦コメント、キャンペーンや割引の詳細情報などが考えられます。

インバウンドマーケティングを通じてオーディエンスをさらに惹きつけるためには、これらのコンテンツすべてをSEO(検索エンジン最適化)戦略に則って最適化することが必要です。SEO戦略では、自社の製品やサービス、自社が解決できる顧客の課題、個々のターゲットオーディエンスを支援する方法などに関連の深い、具体的なキーワードやフレーズを絞り込む必要があります。

こうすることで、消費者がそのような情報を検索した際に、作成したコンテンツや情報が検索結果ページにオーガニックに表示されるようになります。こうして自社の情報を見つけてくれる人々こそが、ターゲットオーディエンスであり、理想的な顧客です。

Engage段階の戦略

インバウンド戦略でオーディエンスと信頼関係を築くには、リードや顧客に長期的な関係を築きたいと思ってもらえるような方法で対話や対応を進めます。このEngage段階では、自社が提供できる価値に関する情報を伝えます。

たとえば、顧客からの電話への対応と管理の方法には具体的な戦略があります。何らかの興味を持って電話をかけてきたプロスペクトに対して、カスタマーサービス担当者がどのように対応するかがポイントです。販売しているのではなく、製品ではなくソリューションなのだということを常に意識するようにしましょう。そうすれば、あらゆる取引で、顧客と自社の双方にとってメリットのある契約を結ぶことができます。つまり、自社と相性のよい顧客に価値を提供できるということです。

Delight段階の戦略

Delight段階では、購入後も長期にわたって顧客の満足度を保ち、支援し続けます。ここでの戦略には、チームメンバーがアドバイザーや専門家となり、いつでも顧客を支援できるようにすることなども含まれます。

相手の行動を踏まえた適切なタイミングでチャットボットやアンケートを表示して、顧客を支援したりフィードバックを依頼したりすると、顧客の満足につながるでしょう。チャットボットやアンケートは、カスタマージャーニー中どのタイミングで表示することが妥当で価値を生むかを考えて活用するようにしてください。

たとえばチャットボットは、新たに提供を開始した技術や戦術を利用する既存顧客の設定作業を支援できます。満足度調査のアンケートであれば、顧客が製品やサービスを購入した6か月後に送信することで、フィードバックを入手して改善案を検討することができます。

顧客満足に関しては、ソーシャルリスニングも重要な戦略の1つになります。ソーシャルメディアのユーザーは、企業のアカウント宛てにフィードバックを送ったり、質問をしたり、製品やサービスを利用した体験を報告したりすることができます。このようなやり取りには、フォロワーを支援し、支持し、勇気づけるような情報で反応し、ユーザーたちの言葉に耳を傾け、ユーザーたちを大切に思っていることを伝えましょう。

ここでもう1つ、顧客を満足させることに的を絞ったインバウンド戦略の特徴があります。それは、どのような状況においても、つまり企業にとって直接の利益にならない場合でも、顧客を支援するという点です。満足した顧客は、そのブランドの賛同者や推奨者に変わります。ですから、大小を問わずどのようなやり取りでも、丁寧に対応してください。

インバウンド手法を活用したマーケティング

インバウンド手法のマーケティングプロセスでは、新しいプロスペクトに自社の魅力をアピールし、大勢のプロスペクトと関係を築きつつ、1人ひとりを満足させることが目標になります。

また、営業チームやカスタマー サービス チームと協力して、フライホイールを効率的に回し続け、ビジネス成長を促進することも重要です。これは大変な作業ですが、インバウンド手法とMarketing Hubを組み合わせれば、難しいことではありません。

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Attract(惹きつける)

ウェブサイトに誘導する相手は、だれでもよいわけではありません。リードに転換する可能性が高く、最終的に顧客として満足させられるような訪問者を集めることが重要です。そのためには、価値あるコンテンツを用意し、ターゲットとなる人たちにタイミングよく提供できるようにして、心をつかむ必要があります。

コンテンツ戦略ツールを使用すると、プロスペクトにとって最も重要なトピックを見極め、関連するキーワードでの検索順位やオーソリティー(権威性)を改善できます。ブログ記事や動画コンテンツをSNS上に投稿するには、ソーシャル メディア ツールが便利です。また、広告を作成して、ターゲットオーディエンスのブランド認知度を向上できます。こうした取り組みの各段階でレポートを作成して結果を分析すれば、効果の高い項目や改善すべき項目を常に把握できます。

Engage(信頼関係を築く)

HubSpotのコミュニケーション機能では、Eメールやチャットボット、ウェブチャット、メッセージングアプリなど、プロスペクトが選んだチャネル上で長期的な関係を構築できます。また、CTA(Call-To-Action)、フォーム、ポップアップフォームといったコンバージョンツールによって、ウェブサイトを訪問したプロスペクトの情報を収集できます。 

CRMに保存したプロスペクトや顧客に関する情報を基に、スマートコンテンツでウェブサイト体験をパーソナライズし、Eメールやワークフローでカスタマージャーニー全体をパーソナライズできます。ブランドロイヤルティーを高めるには、ソーシャルメディア上で特定のオーディエンスを対象としたコンテンツや広告を配信します。また、HubSpotアプリマーケットプレイスに掲載されている何百ものツールや機能の中から、自社のニーズに最も適したものを選んで連携できます。

Delight(満足させる)

コミュニケーション機能に加えて、Eメールやマーケティングオートメーションを活用することで、適切な情報を適切な相手に適切なタイミングで提供できます。コミュニケーション機能の受信トレイでは、営業チームやカスタマー サービス チームのメンバーと協力しながら、取引相手の状況を踏まえたメッセージを作成できます。動画などのプロスペクトが好む形式でコンテンツを作成すれば、プロスペクトの記憶に残り、知人や家族に共有してもらえる可能性が高まります。  

インバウンドマーケティングでスマートな成長を

インバウンド手法を支えるのは、マーケティング、営業、カスタマーサービス、そして顧客関係管理のためのソフトウェアをそろえた総合的なプラットフォームです。これらのツールは単独でも優れた機能を提供しますが、連携させることで何倍もの効果を発揮し、インバウンド手法による成長やマーケティングを促進します。

インバウンド手法とHubSpotのソフトウェアを組み合わせれば、顧客にさらなる購入を促し、長期的な関係を築けるだけでなく、知人に紹介したり好意的なレビューを発信したりしてもらえるようになり、結果としてビジネスを飛躍させることができます。

インバウンドマーケティングについて学ぶ

HubSpotアカデミーでは、無料の講座とツールを活用して、インバウンドマーケティングのアプローチを実践しながら学習し、認定を取得できます。しっかりと理解したうえでインバウンド手法を導入すれば、自社のビジネス成長だけでなく、ご自身のキャリアアップにもつながります。ぜひHubSpotアカデミーにご登録ください。