インバウンドマーケティングを取り入れれば、ターゲットオーディエンスを自ずと引き寄せる効果的なマーケティングを展開できます。インバウンドの3段階にそれぞれ適切に取り組み、フライホイールを回転させ続けて自社ビジネスの成長を促しましょう(英語)。
Attract段階の戦略
ターゲットオーディエンスやバイヤーペルソナを惹きつけるためのインバウンドマーケティング戦略は、コンテンツの作成や開発が中心となります。
オーディエンスにアプローチする最初の手段として、ブログ記事、コンテンツオファー、SNS投稿など、価値を提供するコンテンツを作成し公開します。具体的には、製品の使い方や解決できる課題についての説明、顧客の推薦コメント、キャンペーンや割引の詳細情報などが考えられます。
この施策の深度をさらに高めるには、こうしたコンテンツ全てにSEO(検索エンジン最適化)を施すと効果的です。自社の製品やサービス、自社が解決できる顧客の課題、顧客を支援する方法などに関連する具体的なキーワードやフレーズを選びましょう。
SEOを実施すると、関連情報を検索した結果ページに自社のコンテンツや情報が表示されるようになります。こうして自社の情報を見つけてくれる人々こそがターゲットオーディエンスであり、理想的な顧客です。
Engage段階の戦略
インバウンドマーケティングでオーディエンスと信頼関係を築くには、長期的な関係を築きたいと思ってもらえる方法で対話や対応を進めることが重要です。Engage段階の戦略を実施する際は自社が提供できる価値についての情報を差し込みます。
この段階の戦略の1つに問い合わせ電話への対応と管理が挙げられます。何らかの興味を持って電話をかけてきた相手に対して、カスタマーサービス担当者がどのように応じているかに注目しましょう。加えて、販売しているのは製品ではなくソリューションなのだという意識も常に忘れてはなりません。そうすれば、あらゆる契約が顧客と自社の双方にとってメリットのあるものになります。つまり、自社と相性の良い顧客と成約し、十分な価値を提供できます。
Delight段階の戦略
Delight段階では、購入後も長期にわたって顧客の満足度を保ち、支援し続けます。ここでの戦略には、チームメンバーがアドバイザーや専門家となり、いつでも顧客を支援できるようにすることも含まれます。
相手の行動を踏まえた適切なタイミングでチャットボットやアンケートを表示して、顧客を支援したりフィードバックを依頼したりすると、顧客の満足につながるでしょう。チャットボットやアンケートは、カスタマージャーニーのどのタイミングで表示することが妥当で価値を生むかを考えて活用するようにしてください。
例えばチャットボットは、新たに提供を開始した技術や戦術を利用する既存顧客の設定作業を支援できます。満足度アンケートは製品やサービスの購入から6か月後に送信することで、フィードバックをもらって改善の参考にできます。
さらに、ソーシャルリスニングも重要な戦略の1つです。ソーシャルメディアのユーザーは、企業のアカウント宛てに意見や質問、製品やサービスを利用した感想を送ることができます。このようなメッセージに対しては、相手にとって支援や励ましになるような内容で反応し、フォロワーの言葉に注意を傾けていること、フォロワーを大切に思っていることを伝えましょう。
最後にもう1つ、顧客満足を追求する上で大切なのは、どのような状況においても、つまり自社の利益にならない場合であっても顧客の助けになろうとすることです。満足した顧客は、そのブランドの賛同者や推奨者に変わるため、大小を問わずどのようなやりとりでも丁寧な対応を心がけてください。