コンテンツマーケティング
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2020年版コンテンツマーケティング戦略

HubSpotのChristina Perriconeが、今すぐ導入すべきコンテンツマーケティング戦略の基盤について説明します。

Christina Perricone

コンテンツマネージャー

Christina Perricone Headshot

コンテンツマーケティングに投資する目的には、ターゲットユーザーとの信頼関係の構築、リード獲得数やブランド認知度の向上、オーディエンスとの接点の獲得などが考えられます。最新のHubSpot Researchで、世界各国のマーケティング担当者に対し「コンテンツマーケティングに積極的に投資していますか?」という質問を投げかけました。どのような回答が得られたでしょうか?

コンテンツマーケティングに積極的に投資していますか?

今や多くの企業が、コンテンツマーケティングに取り組んでいるようです。コンテンツマーケティングで大切なことは、さまざまなコンテンツなかで、どれが自社にとって最も効果的で、目標達成に近づけるかを見極めることです。

HubSpotでは、私たちの経験に基づいたおすすめの戦略をピックアップしました。コンテンツマーケティングのトレンドは時間と共に変化しますが、普遍的な戦略が少なくとも3つあります。1つは、作成するコンテンツを「クラスター化」すること。2つ目は、検索対策重視のコンテンツと啓蒙重視のコンテンツのバランスをとること。最後に、自社が解決できる問題点と発信するコンテンツを連動させることが、安定したROIにつながります。

では、それぞれのコンテンツマーケティング戦略について詳しく見ていきましょう。

コンテンツをクラスター化し、トピックのオーソリティーを確立する

かつて、HubSpotのブログには、まったくトラフィック量が伸びなくなった時期(2017年頃)がありました。私たちは知恵を出し合って相談し、検索とコンテンツに関していくつかのマクロトレンドを特定した結果、HubSpotのブログをトピック単位で編成(クラスター化)し直すことにしました。この再編と、検索に関する分析情報レポートの導入によって、トラフィック量は前年比で25%増加し、200万以上のキーワードで検索順位が上昇しました。

ここからわかったことは、トピッククラスター戦略は、正しく実施すれば確実に成果に繋がるということです。では、正しく実施するには何を理解しておくべきなのでしょうか。 

トピッククラスターを作成する際は、トピックに関連するあらゆるテーマをカバーすることが重要です。最初に、ターゲットとするメインキーワードに関する「ピラーページ」を作成しましょう。私は、ピラーページを各トピックの俯瞰図だと考えています。次にクラスター(サブトピック)コンテンツを作成し、ピラーページのコアトピックに関連する具体的な内容を扱った記事を用意します。ピラーページを含む関連するすべてのコンテンツは、内部リンク構造によってクラスター化します。

私のように文字で読むより図解の方がわかりやすいという方は、次の図を参照してください。

topic cluster (1)-1

画像出典:impactbnd.com

さらに理解しやすくするため、例を挙げて説明します。たとえば、「2020年のテレワーク」というテーマについてトピックオーソリティー(そのトピックに関して、信頼に値するという評価)を確立したいとします。ちなみに、誇り高きHubSpotマーケティングチームにフルタイムのテレワーカーとして参加する私も、このテーマはとても気になります。 

まず最初にピラーページを作成します。HubSpotではよく、このページを「完全ガイド」と呼んでいます。ピラーページではテレワークに関する包括的な概要情報を提供し、テレワークの定義やトレンド、メリット、賛成意見と反対意見などを盛り込みます。さらにクラスターコンテンツとして、具体的なトピックとキーワードに関する記事をできる限り多く用意します。この場合は、「在宅社員が集中力を維持する方法」「テレワークの種類」「在宅社員の報酬の交渉方法」などでしょう。

このようにして関連する多種多様な検索クエリーをカバーすることで、多くのコンテンツが検索結果ページの上位に表示されるようになり、優れたトピックオーソリティーを確立できます。 

画像、動画などあらゆるマルチメディアコンテンツを活用する

動画、画像、インフォグラフィック、オーディオなどの「マルチメディアコンテンツ」は、トピックオーソリティーの重要な構成要素です。すべてのマルチメディアコンテンツは検索順位の向上に貢献します。 

検索結果ページには検索者の意図が反映されますが、そのために画像や動画などのコンテンツが優先して表示される場合があります。検索結果にマルチメディアが表示されるキーワードの場合、自社コンテンツにマルチメディアが含まれていないと、表示機会を損失してしまい、検索者の目に入らなくなる可能性があります。

特定のキーワードで上位表示するために必要なコンテンツを判断するために、検索結果を確認してみると良いでしょう。

たとえば、「how to make a GIF(GIFの作成方法)」と「what is emerald green(エメラルドグリーンとは)」というキーワードの検索結果には、マルチメディアスニペットが表示されます。

Screen shot of a google search for

Googleでの「how to make a gif」の検索結果ページ

「what is emerald green」の検索結果ページに画像カルーセルが表示される場合、エメラルドグリーンを示す(画像の代替テキストを設定した)画像をコンテンツに盛り込んでおかないと、表示される可能性を低下させてしまいます。

Google Search result for

Googleでの「what is emerald green」の検索結果ページ

検索順位以外の要素にも目を向ける

HubSpotでは、検索結果の改善を必ずしも目的としないコンテンツを作成し、日々テストを行っています。

その中で得た教訓は、検索順位に固執せず、ユーザーの心をつかむよう配慮するのが有効だということです。具体的には、自社の独自の意見や見解を発信しましょう。他社にはないオリジナルコンテンツを作成し、相手の関心を刺激して、対話を巻き起こすことで、熱心なユーザー基盤を構築できます。

SEOとコンテンツマーケティングはこれからも引き続き注目されるでしょう。ただし、見つけてもらえたコンテンツの信頼性や魅力が低ければ意味がありません。コンテンツマーケティング競争に勝利するには、各ブランドがコンテンツの最適化とパーソナライズを図ると共に、インフルエンサーの力を借りてコンテンツの説得力を高める取り組みが必要です。
TopRank Marketing、Lee Oden氏

Lee Odden氏

TopRank、CEO

次に、2020年に実践されることをおすすめする、「検索以外のコンテンツ戦略」を紹介します。 

  • アンケート結果や調査レポートなど、自社で直接入手した情報をコンテンツとして提供しましょう(この作業を効率的に行うには、顧客フィードバック用ソフトウェアの活用がおすすめです)。
  • 自社のオーディエンスにとって重要な最新の業界トレンドを、独自性の高いコンテンツとして共有する方法を検討しましょう。たとえばインフォグラフィックに落とし込むのは有効です。インフォグラフィックは、コンテンツ戦略を担うマーケティング担当者がよく活用しているメディアです。インフォグラフィックの参考資料として、よく聴いた音楽を年単位で振り返るSpotifyの1年間のまとめキャンペーンを紹介します。
  • バックリンク(被リンク)の獲得に優先的に取り組み、オーソリティーを向上させつつ業界のソートリーダーとしての地位を確立しましょう。 
  • パフォーマンスの低いコンテンツを特定し、別のチャネルで共有してみましょう。もしかすると、新たな利用者がコンテンツに関心を抱いてくれるかもしれません。 
  • コンテンツのリライトに力を入れましょう。古くなって検索意図とズレが生じたり、正確でなくなったりしたトピックを、検索意図に合わせて修正し、データを更新することで、ブログ記事の鮮度を維持します。 
  • 自社ユーザーの興味、ニーズ、課題に沿ったコンテンツを作成しましょう。これには、スマートコンテンツとパーソナライゼーショントークンをウェブサイトに追加しておくと効果的です。   
  • 自社のオーディエンスと顧客にとって少しでも効果の高くなる場所でコンテンツを共有しましょう。

ここまで、2020年も継続すべき、または2020年に新たに始めるべき施策について紹介してきました。続いては、やめるべき戦略を見ていくことにしましょう。

「コンテンツのためのコンテンツ」作成はやめる

オーガニックトラフィックを獲得するためだけの、公開することが自己目的化したコンテンツの作成は、今や自社のブランド、プロスペクト、オーディエンスのいずれの得にもなりません。企業はできるだけ多くのトラフィックをサイトに呼び込もうと、コンテンツの質よりも量を追い求めがちです。 

ところが、トラフィックねらいのコンテンツの量産は逆効果を生みます。たとえば、検索する人が多いという理由で猫の動画をいくつも作成した結果、大量のトラフィックを呼び込むことに成功するかもしれません。しかし販売する商品がたとえばビデオゲームだった場合、サイト訪問者が顧客化する可能性はきわめて低いでしょう。多くのトラフィックを生むコンテンツを保有していることは、必ずしも有意義とは言えません。ユーザーの役に立ちながら自社の収益にもつなげるには、自社のビジネスに関連したコンテンツを作成する必要があります。

トラフィック獲得だけを目的としたコンテンツを作成してしまわないよう、そのコンテンツに時間を割く価値があるかどうか、次の手順を通して見極めてください。 

  1.   自社のビジネス、業界、製品のいずれかと関係のあるトピックを特定する
  2.   特定したトピックのうち、ユーザーと関係の深いものを判断する 
  3.   最大のMSV(月間検索ボリューム)またはトラフィックが望めるトピックを選び出す

このフレームワークに沿えば、常に本来の目的を違えることなく、ビジネスの価値を高めるようなコンテンツを作成できるでしょう。

おすすめのコンテンツ マーケティング ツール

皆さんの中では既に、2020年のコンテンツマーケティング計画について新たなアイデアが沸きつつあると思います。では、その戦略を実施するためのツールは決まっていますか? 

コンテンツマーケティング戦略では、さまざまな構成要素のほとんどすべてについて、実践を後押しするリソースが数多く存在します。私が特に気に入っているおすすめツールがAnswerThePublicです。AnswerThePublicでは、特定のトピックに関してどのような疑問が検索されているかを調べることができます。このツールはトピッククラスターの構築はもちろん、オーディエンスの意図と関連性が高い情報を見極める場合にも有効です。 

今こそ、本質的なコンテンツマーケティングを

効果的かつ影響力のあるコンテンツマーケティングは、皆さんの会社の今後の成功とマーケティング活動の成長に欠かすことができません。考え抜かれたコンテンツマーケティングは、マーケティング戦略の基盤だと言って良いでしょう。オーディエンスから最も望まれる形でコンテンツを作成、配信する方法を見定めることが必要なのです。

オーディエンスの信頼を獲得するには、結局のところ質の高い、価値あるコンテンツを提供するしかありません。トラフィックねらいのコンテンツを量産するのではなく、自社のブランド、製品、サービスと直接的に結びつくような、有意義かつ有用な情報を提供するようにしましょう。これこそが最も大切な相手、すなわち顧客の心に訴えかける一番の方法です。 

HubSpotでは、今後のマーケティング戦略を実施するにあたってヒントとなる、世界中の約3,400人のマーケティング担当者へのアンケートに基づく70項目以上の調査データとトレンドをレポートにまとめました。下のバナーからレポートをダウンロードいただくと、詳しくご覧いただけます。 

Christina Perricone

コンテンツマネージャー

HubSpotのChristina Perriconeが、今すぐ導入できるコンテンツマーケティング戦略の基盤について説明します。HubSpotのブログとピラーページの戦略を管理する彼女ならではの知見をお役立てください。

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