Eメールマーケティング
Eメールマーケティング

2020年版Eメールマーケティング戦略

特に注目すべき業界トレンドをLitmusのエキスパートが詳しく解説。効果的なEメールマーケティング戦略の立案を後押しします。

Cynthia Price

マーケティング担当バイスプレジデント

author-shot-cynthia

「Eメール マーケティングはもう終わった」。過去10年以上にわたって幾度となく繰り返されてきた言葉ですが、実情とはまるでかけ離れています。多くのマーケティング担当者が、この言葉を信じオーディエンスの注意を惹くことに躍起になっている一方、Eメールマーケティングの担当者の圧倒的大多数は、直近12か月間にEメールへのエンゲージメントが増えたと回答しています。

「直近12か月間にEメールへのエンゲージメントが増えた」と答えたマーケティング担当者の割合

HubSpot Research、グローバル調査、2019年11~12月

Eメールによるブランドとのコミュニケーションは、依然として消費者に好まれているだけでなく、EメールマーケティングのROIは急上昇しており、最近の調査では1ドルの投資に対して42ドルの収益が得られています。

業界別のEメールのROI(経費1ドルあたり)

賢明なマーケティング担当者の多くは、Eメールの勢いはすぐには衰えないことに気付き、この結果の出る施策に積極的に資金を投じています。Litmusの調査によれば、2019年には49.5%のマーケティング担当者が、Eメールマーケティングの予算の拡大を予定していました。少なくとも競合会社と同等の取り組みを行わない企業は、他社に遅れをとっても不思議はありません。

では、具体的にどのようなことに力を入れていくべきなのでしょうか? 絶対に外せない取り組みが「連携」「セグメンテーション」「実験」の3つです。

連携:Eメールマーケティングのサイロ化を解消する

適切なツールさえ使用すれば、Eメールマーケティングほど測定の容易なチャネルはありません。開封率やクリックスルー率、コンバージョン率など、キャンペーンの全体的なパフォーマンスを測定できるのはもちろんですが、Eメールアドレスを一意の識別子として利用することで、Eメール配信登録者の行動や好みをうかがい知ることもできます。さらにEメール配信登録者は、皆さんから情報を受け取ることを自発的に選択した人たちです。ブランドや製品、プロモーションの情報を、むしろ心待ちにしていると考えることができます。 

Eメール配信登録者とキャンペーンのパフォーマンスに関する分析情報は、企業にとって何にも代えがたい貴重な情報源であり、この情報を組織で共有することで、マーケティング活動全体を最適化することも不可能ではありません。ところが、こうした知見がEメール マーケティング チームの中でしか活用されていないケースがあまりにも多く見られます。73%のマーケティング担当者が企業の成功にとってEメールが重要だと考えている一方、Eメールが自社の他のマーケティングプログラムと連携されていないと答えるマーケティング担当者は3分の1にも上ります。これでは、せっかくのチャンスを無駄にしているとしか言えません。

Eメールは、他のマーケティングチャネルとどの程度連携されていますか?

Eメールマーケティングには、他のマーケティングチャネルの参考になる情報が豊富に含まれています。たとえば、開封率がきわめて高いEメールの件名があれば、有料広告キャンペーンへ似たような言い回しを使うことで、成果が高まるかもしれません。あるいは、他のコンテンツよりもクリック率の高いニュースレターの記事は、コンテンツチームが今後のコンテンツ計画を練る際に、たいへん参考になるでしょう。Eメールマーケティングが一部のチームに独占されている状況を解消し、他のチームと知見を共有して協力体制を築いてください。たとえば、次のような取り組みを習慣化するようおすすめします。

  1. Eメールキャンペーンのレポートダッシュボードに、だれでもアクセスできるようにします。オーディエンスの心をとらえたキャンペーン、とらえられなかったキャンペーンを、全員が簡単に把握できるようにしましょう。
  2. Eメールキャンペーンの結果レポートを作成するときは、他のチームがキャンペーンのどのような知見に興味を持ちそうか考え、その情報を特に強調します。具体的なやり方がわからない場合は、過去1年間のEメールのパフォーマンスを見直すことから始めると、良い練習になるでしょう。Litmusが作成したレポートのテンプレート(英語)をお役立てください。

さまざまなマーケティングチャネルのリーダーが集まり、月に1回連絡会議を開くのも効果的です。そこで、Eメールマーケティングで得た重要な知見について情報を共有すると共に、他のチャネルの報告からヒントを得て、将来のEメールキャンペーンに活かすことができます。

セグメンテーション:「十把ひとからげ」のキャンペーンをやめる

Eメール配信登録者の個人的な属性や関心事、相手がブランドのライフサイクルのどの段階にいるかなどを考慮せず、すべての購読者に対して万人向けの同じキャンペーンを打つ方法は、もはやEメールマーケティングでは通用しません。

これから成功するのは、人間らしいつながりを築ける企業やブランドだけです。Eメールマーケティングはその見本のようなもので、プロモーションを前面に押し出したコンテンツは、短期的なメリットをもたらすかもしれません。しかし長期的なフォロワーを生み出してくれるのは、誠実で人間味のある、パーソナライズされたコンテンツです。
Henni Roini's headshot

Henni Roini

EMEA担当マーケティングマネージャー

Eメールのセグメンテーションとパーソナライズを行えば、万人向けになりがちなメッセージをターゲットを的確に絞り込んだマーケティング/営業ツールに変身させることができます。その第一歩として最も簡単なのがメールに相手の名前を入れることですが、それだけで終わってしまっては不十分です。Eメール配信登録者に好みを尋ね、顧客の行動や分析情報(位置情報、購入履歴、顧客のステータス、サードパーティーから入手したデータなど)を活用して、メールの内容を相手に合わせてできるだけカスタマイズしましょう。たとえば、民泊ビジネスを運営するAirbnbのEメールでは、旅行の日程や目的地といった旅行情報を活用してEメールをパーソナライズしながら、ユーザーに価値ある情報を提供している優れた例です。HubSpotの調査によると、メッセージのパーソナライズはマーケティング担当者が最もよく利用するマーケティング戦略とされています。

Eメールのパフォーマンスを高めるために、どのような戦略を使用していますか?

実験:常に新しいことを試し実験を繰り返す

Eメールマーケティングのチャネルは長い間あまり変化していないという誤解がありますが、実は絶えず進化し、今も変化を続けています。メール購読者の好みの変化やポリシーの変更、Eメールソフトウェア製品のバージョンアップなどにより、ベストプラクティスはその時々で変わります。マーケティング担当者がEメールプログラムを成功させるには、こうした変化に適応していかなくてはなりません。 

Eメールの新たなトレンドに対応し、新しい手法を実験するのには時間と手間がかかります。これは逆に言えば、受信トレイにひしめくメッセージの中で、自社のメールを目立たせるチャンスを迎えているということでもあります。ここからは、Eメールマーケティングの担当者にとって無視できない3つの重要なトレンドを紹介しましょう。 

  • インタラクティブEメールの人気はますます高まっていますが、その理由は簡単に理解できると思います。インタラクティブEメールとは、多彩なユーザーエクスペリエンスを受信トレイ上で直接提供するメッセージのことです。従来の静的なメッセージよりも相手の関心を得られやすく、楽しめるものが多いのが特徴です。Eメール内のインタラクティブな要素について、既に実験していると答えたブランドは23%に上り、さらに32%が間もなく実験する予定だと回答しています。ホバーエフェクト(マウスオーバー時の視覚効果)のような、ちょっとしたインタラクティブ要素を加えるだけでも効果は大きく、コンテンツを一段と魅力的なものにしてくれます。
  • ダークモードを使用すると、オンラインの標準的な色調と明るさの基調が反転されます。従来のモードでは、明るい色の背景に濃い色の文字が表示されますが、ダークモードでは黒を基調とした背景の上に、文字、UI要素、アイコンが明るい色で表示されます。
  • AMP for Email(GoogleのAccelerated Mobile Pagesプロジェクト)は、従来のHTMLメールに追加で適用することで、受信トレイ内のメッセージに対して新たな機能を付加できる新しいマークアップ仕様です。所有するGoogleドキュメントにだれかがコメントを付けたときに、Eメール通知を受け取ったことがありませんか? その際、Gmail内から直接コメントに返信することで、受信トレイを離れずにフィードバックを返すことができます。それこそがAMP for Emailの効果です。

新しい試みを自社のオーディエンスが気に入るかどうかわからない場合は、A/Bテストを忘れないようにしましょう。すばやく情報を集めてコンスタントに改良を加えるうえで、テストと実験に勝る方法はありません。A/BテストとEメールの実験に積極的に取り組んでいるブランドでは、努力が成果につながっていることが証明されています。私たちLitmusの調査(英語)によると、すべてのEメールについてA/Bテストを行っている企業は、A/Bテストをまったく行っていないブランドと比べ、EメールマーケティングのROIが37%高くなっています。Eメールの件名やデザインなどについて複数の選択肢を試すことを考えている場合は、A/Bテストを実施することで、最も効果的な選択肢を見極めやすくなるでしょう。A/Bテストでは必ず、一度につき1つの項目のみをテストするようにします。また統計的に有意な結果が得られるよう、テストグループには十分な数のEメール配信登録者を割り当てるようにしてください。

Eメールの最新動向をチェック

Eメールクライアントに関するきわめて大きな仕様変更から、新しいプライバシー保護法まで、Litmusの2020年版Eメール最新動向レポート(英語)では前年の重要なデータ、トレンド、業界内の主な変化について分析。今後10年間のEメールマーケティング戦略に与える影響について詳しく解説しています。下のバナーのダウンロードボタンをクリックすると、HubSpotの調査データを詳しくご覧いただけます。 

Cynthia Price

マーケティング担当バイスプレジデント

業界をリードするEメール マーケティング ソリューション企業Litmusが、Eメールの達人となるための最新トレンドについてわかりやすく解説し、完璧なEメールマーケティング戦略の立案を後押しします。

レポート内の関連トピック